過去の洞窟
村長の頼りない「なんか秘密がある」レベルの情報をあてに、吸血鬼に通用する特別な武器を求めて、クロンというお寺に行きます。
寺のアイテムって吸血鬼に効くかな。
フッケン「お待ちしておりました。星主どの」
星主かあ。
フフフ。
ほんとに不幸な星の下に産まれちまったよ……(深刻にブルー)。
108つの星について説明してくれるフッケンさん。
なんだかさいきん主人公くんが怒涛の勢いでツイてないので、ついでにお祓いでもしてもらえるとありがたいんですけれど。
フッケンさんは、主人公をほこらに案内してくれます。
フッケン「これは過去のどうくつです。この奥には、あなたたちに必要なものがあります」
癒し?
ああ、ゾンビでもいい。ゾンビでも吸血鬼でもいいから、みんなに会いたい。
ビクトール「なんだよ。もったいぶらないで、来るのがわかってんなら出しといてくれりゃいいのに」
フッケン「この奥には、おおくのものが待っています。それらを、あなたは受け入れなければならない」
ビクトールさんの無礼を大人の態度でスルーするフッケンさん。
ああ、なんだかなあ。
ビクトールさんの存在は大いなる助けになっているけど、ここでやんわりたしなめてくれる常識人が足りない。
ソウルイーターをつかってレベル上げをしつつ、洞窟を探索です。
過去の洞窟の最深部に至ると、そこには一振りの剣が安置されておりました。
星辰剣「わたしの眠りをさます者、その呪いを受けるが良い」
句読点つけてしゃべったぞこいつ!
剣に吹き飛ばされて気が付いてみれば、そこは見知らぬ村でした。
そして、そこにいたのは……。ん? ん?
テッド「ねぇ、ねぇ、おにいちゃんがたからものをとりにきたひとなの?」
うぉおおおおおううううう!!!!!びっくりしたああ!!!!!
村長に呼ばれ、その場から去って行くメガネのテッドくん。
追いかけていったはいいものの、何やら村は警戒態勢です。
違うよ〜、盗人じゃないよ〜!
村長「くるんだ、テッド」
テッド「あのひとたちのはなしをききたいよ」
村長「くるんだ!」
と、そこへ、ウィンディさんとネクロードさんが現れます。
どうやらここはテッドくんの過去。
ソウルイーターが奪われる場面のようです。
ビクトール「ネクロード!! きさま! こんなところにまであらわれて!
・・・・・・・ところで クレオ、こんなところって ここはどこなんだ?」
クレオ「・・・・・・・・・・・知るか」
当解放軍ではレギュラーで活躍できるツッコミ担当を募集しています。
ユーバーさんの手によって、次々と焼き払われていく村。
閉鎖的な村はな!!!!!!!!焼けるんだよ!!!!!!!
そして顔グラのあるやつだけが生き残るんだ!!!!!!!(何らかのトラウマ)
村長がソウルイーターを発動……すると、気が付けば、一同は村長の家の隠し部屋にいました。
えっ、なにその機能。私しらない。
村長「旅のかたよ。こんなことにまき込んでしまいすまないと思っている」
ビクトール「そのとおりだ」
当解放軍では、ビクトールさんに臆することなく口を挟めるツッコミ担当を募集しています。
面白い選択肢を選ぶのは! 私の仕事だから! ツッコミがいないからボケらんない!!! つらい!!!
村長は、近くにテッドくんを呼びつけます。
村長「テッド、ゆるしてくれ。おまえにつらい運命を背負わせてしまうことになる。
しかし、この紋章の力は使われてはいけないのだ」
あーーーーー!!!おおもとの元凶はおまえかーーー!!!
裏口から逃げるように促され、テッドくんを連れて逃げる主人公たちですが、そこへユーバーさんがやってきます。
ユーバー「言われたとおりにみはっていれば、やってくるのは子供とこしぬけだけではないか」
ビクトール「なんだとーーー!!」
ビクトールさん、どうどう。
クレオ「うかつにちかよるなビクトール! こいつ 強いぞ!」
ビクトール「ああ、わかってる。こいつ人間じゃねぇ。こわさがここまでとどいてくるぜ」
ユーバー「ほお、わたしの強さがわかりますか。それならばおとなしくわたしの剣のえじきになりなさい。
いたくないように、きりきざんであげますから」
こんなときに言うのもなんだけど、ユーバーさんのキャラすごく好きだな。
負け試合かとおもいきや、ちょうどよくネクロードさんが現れ、ユーバーさんを連れて行ってしまいます。
とりあえずは助かったようです。
テッド「おじいちゃんはどうなったの?」
クレオ「テッドくん。あなたはこれから一人で生きてゆかなくてはならないの。わかる?」
クレオさん、容赦ねえな。
どうやら、ここは300年ほど前の世界のようです。
ってことは、吸血鬼のネクロードさんはともかく、ユーバーさんも何らかの人外である可能性があるのか。
ひととおりイベントを終えたところで、再び祠が光り出します。
ビクトール「そのテッドとかいうガキはどうするんだ?」
そりゃあもう、この一連の出来事は、これからのハッピーエンドのためのトリガーに違いありません。
もちろん、一緒に連れて行くことにします。
・
・
・
こっちの世界に戻ってくると、当然のようにテッド君のすがたはありません。
ああ、わかってたさ! そういうのはむりだってわかってたさ!!!
こんなんですんだらなあ!!! カント寺院はいらないんだよ!!!
星辰剣「ビクトールよ。わたしもねむるのにあきたところだ。おまえにつきあってやる。わたしを抜くが良い」
ビクトール「おお、わかったよ」
星辰剣「わかったよ?」
ビクトール「わかりました」
あれ。思わぬところからほどよくビクトールさんを制御できる人材を確保してしまった。
ネクロード城
戦士の村に戻ると、ゾラックさんが村の男衆を集めていました。
ゾラック「それで、どうでした? ネクロードをたおす方法は?」
ビクトール「まかしとけって。ほら、あいさつしろ」
星辰剣「しっけいな。人間にあいさつ? そっちがあいさつしな」
ゾラック「しゃべる剣? こいつが吸血鬼に・・・」
星辰剣「もちろんだとも、吸血鬼ごとき、私の敵ではない」
どうせ私が可愛いなと思ったところでご主人様をかばってポッキリ折れるんだろ!!!!!!(心の防衛機制)
どうやらネクロードさんから結婚式の招待状が届いたようです。
村の戦士たちと、さっそく城に攻め込みます。
ネクロード「おやおや、ひとの結婚式に武器をふりまわしてあらわれるとは、ぶれいにもほどがありますよ」
ゾラック「何を言うか。テンガアールを、娘を返せ」
ネクロード「そうはいきません。あの夕日です。あの夕日がしずんだときが、われわれ二人の結婚式のはじまりです。
ひんこ、あなたを今夜の主客としてしょうたいしますよ」
貴様、コッチの親しい身内が立て続けにどうなったか知ったうえで招待しているんだろうな。
私を主客に招いておいて、結婚式が無事に済むと思うなよ!!!(すっかりやさぐれている)
ネクロード「夕日がおちるまでに城の最上階までやってこなければ、テンガアールはえいえんにわたしのものです。いいですね」
いいわけあるか。
お城の扉は、招かれた客にしか開かれないということです。
ああ、戦士の村の皆さんが、死ななくて、よかった……。
と、そこへヒックスさんがやってきます。
ヒックス「ひんこさま。ぼくも、ぼくもつれていってください」
ひんこ「足手まといはいらない」
ヒックス「おねがいです。おねがいします。このとおりです。おねがいします。おねがいします 」
なんだその活用形。
地面に頭をこすりつけんばかりの勢いに、思わず方向キーカーソルが滑りました。
まあ、そんなこったろうと思ってたけどさ!
村長から勇気を認められたヒックスさんは、正式に戦士として認定されます。
ソラッグ「自分の剣に名をつけるがよい。考えてあるか?」
ヒックス「はい。剣の名前だけは、前から、もう何年も前から決めていました」
ちょっと参考までに言っておくとね、うちの城にね自分の武器に元解放軍のリーダーの名前をつけてた人がいるんだよね。
武器の名前はね、オデッサっていうんだけど。
屋敷の仕掛けを解き、宝箱を回収しながら上へ上へと向かいます。
階段を上っているうちに、もうほとんど夕暮れです。
あれ、暮れ終わる前だっけ? あとだっけ? これだいじょうぶ?
最上階にたどり着くと、ネクロードさんがパイプオルガンを弾いています。
ネクロード「おやおや、ずいぶんおそかったですね。まちくたびれましたよ」
ヒックス「テンガアール!!いま助けるよ!」
テンガアール「ヒックス。来てくれたんだ・・・・ぼく、うれしいよ。」
ネクロード「ちょっとまってください。それでは、わたしが負けるみたいじゃないですか」
このセリフ、ちょっと若手芸人っぽくてよかった……(コメディ成分に飢えていて変なところで変な笑いが出る)。
ビクトール「きさま! ノースウィンドウという村を覚えているな!」
ネクロード「さあて、どの村のことでしょう」
ビクトール「そのへらず口を二度とたたけなくしてやる。いくぞ、星辰剣」
星辰剣「こんな吸血鬼の1匹や2匹、わたしのてきではない」
ヒックス「わが剣テンガアールにかけて!」
だから愛剣にカノジョの名前をつけるのはあとにしなさい!!!
というわけで、改めてネクロードさんとバトル。
ネクロードさんの無敵は星辰剣で解除することができましたが、毎ターン飛んでくる雷にやられてパーティーは全滅。
何回か挑んでみたのですが、どうしても勝てません。
ここはかっこよく一息に倒したかったんだけど、ええい仕方ない。
屋敷を降りて行って村まで撤退。
城を往復しながら、宿に連泊してレベルをあげます。
ついでに、「おとセット2」をメロディさんに渡して、効果音を変更。
にゃ〜ん、にゃ〜ん、にゃ〜ん。
ボタンを押すたびに動物の鳴き声がします。
ふはははは。シリアスなんてどうにでもなれ!!!
こうなったら夕暮れまでも何もない気がするけど、いや、いっそ、ここはパパを連れて行って、あの長演説でどうにか場を持たせている間にがんばるってのはどうだろう。
あのおじさんの話の長さなら半月くらいは稼げるだろう。
何回かの試行錯誤の末、やっとネクロードさんを倒すことができました。
ネクロード「そ、その剣は…」
星辰剣「わたしは夜の紋章の生まれ変わり。夜のしもべであるお前が、わたしにかなうはずなどなかろう」
このセリフが、痺れるほど、かっこよかった。
ネクロード「おのれぇ、わたしは500年もの間生きたのだぞ。それをこんなところで終わらせて・・・」
ビクトール「それで、500年の間、わるさをしてきたんだろう。いまこそ、おれの旅もおわる。
家族と仲間を殺したおまえにふくしゅうするための旅だった。覚悟しな!」
あれ。
ゲーム付属の説明書だと、ネクロードさんの年齢は400歳になっているのですけれど、この空白の100年はいったいなんなんでしょう。
100年間、一体何してらっしゃったんですかねえ〜?
お仕事は? 吸血鬼? へえ〜。吸血鬼ねえ〜。
テンガアール「ヒックス!」
ヒックス「テンガアール!」
ヒックスさんとテンガアールさんも、感動の再会を遂げます。
今回は、どうやらカップルも村も無事です。
ビクトール「俺は長いあいだネクロードを追って旅をつづけ、そしてついにふくしゅうをとげました。
それをいまはなきふるさとに報告に行こうと思っています。
かならずまた解放軍にもどってきます」
よし。スピンオフでもエアガイツでもなんでも行って来い。
なんだかんだ強制加入が多く、このパーティーとも長い付き合いのビクトールさんにはそろそろ死相がちらほら見えないでもないので、できれば遠くで元気にしていてほしいです。
そのおしゃべりソードも一緒にいなくなっちゃうのはさみしいけれど、たまに手紙とかくれよな。
とりあえず、クレオさんが無事でよかった……。
竜騎士の砦
次は戦力を増強するため、竜騎士の砦に赴くのが任務のようです。
今回は、解放軍の元副リーダーのフリックさん(愛刀:オデッサ+)と元帝国兵のハンフリーさんがついてきてくれるようです。
門番「ここから先、皇帝陛下より、ゆるされた竜洞騎士団の領地なり。
いかなる者であろうと、はいること、まかりならん」
ハンフリー「わたしは、元帝国軍百人隊長ハンフリー・ミンツ。竜洞騎士団長ヨシュアどのにとりつぎをおねがいしたい」
門番「たとえ皇帝陛下であろうと、いれるなと言うのが騎士団長よりの命令だ」
竜洞にやってきたのはいいものの、門番が通してくれません。
おいおい、話が違うじゃないか。
一番近い町に行って情報を集めようとしたところ、なにやら派手な格好をした男が町の人と揉めているところに出くわします。
主人「てめぇ、食い逃げのくせにしらをきる気か? ふてぇやろうだ!」
あ、新しい食い逃げ枠だ!!!!!
面白そうな食い逃げ枠が来た!!!!
ヴァンサン・ド・プール「ノン、ノン、ノン、それはちがいますよ。これだからしょみんはこまるなぁ。
わたしは、しばらく借りにしといてあげますと言ってるんです。
このわたし帝国貴族ヴァンサン・ド・ブールにかしをつくることができるんです。
もうすこしよろこんでください」
主人「貴族さまっていうぐらいならメシ代くらい払えるだろう」
ヴァンサン・ド・プール「おお、それを言われると心苦しくなります。
私も持ち合わせがあればいくらでも払ってあげるのですが、あいにく、さきほどめぐまれない子供にすべてあげてしまったところなんでね・・」
このぺらぺら適当なことを言う感じ、やっぱり誰かに似てるぞ。
こちらがひんこ・マクドールであると気が付いたヴァンサン・ド・プールさんは、改めて自己紹介をしてくれます。
ごていねいにどうも・・・。
しまった。ツッコミが足りない。
あやしいひとについていっちゃいけませんっていう枠が足りない。
ヴァンサン・ド・プールさんは、主人公から金を借りると、ヨシュアに会うと言ってその場を去っていってしまいました。
ヨシュアさんに用があるのはこちらも一緒。
ヴァンサン・ド・プールさんのあとを追います。
門番「だめなものだめです」
ヴァンサン・ド・プール「このヴァンサンはヨシュアの特別な友人なのです。あなた、新人ですね」
門番「わたしは、ここを任されてからすでに5年がたってます」
ヴァンサン・ド・プール「おお、そうでした。このまえここをおとずれたのは5年と1か月前でした」
竜洞にいくと、案の定ヴァンサン・ド・プールさんが門番と面白く揉めていました。
よし、このスキに……。
ヴァンサン・ド・ブール「これは、これは心の友、ひんこどのじゃないですか」
この野郎、ふざけた態度の割には物覚えが良いな。
意外にも、ヴァンサン・ド・プールさんはきちんと元帝国軍人のハンフリーさんのことも知っている様子。
あれ。はったりだと思ってたんだけど、ひょっとすると本当にお貴族さまなんだろうか。
心の友から教えてもらった抜け道から奥へと進んでいくと、開けた場所に出ます。
足を滑らせると、そこにはドラゴンたちがいたのでした。
ミリア「そこで何をしている!」
ひいっ、すみません。
どう弁明したものかと思っていたら、見覚えのある顔が寄ってきます。
フッチ「ひんこ!」
ふ、フッチいいいいいいいい!!!!!
近くに寄るな!友人枠!!!!!!!馬鹿!!!危ないぞ!!!解散!!!!!
フッチ「あんた、ひんこだろ。おぼえてないのかい? フッチだよ。あんたを魔術師の島までブラックの背中にのっけてあげたじゃないか」
覚えてるよ!
記念すべきはじめてのおつかい、忘れるわけがないじゃあありませんか!
新しい冒険に心躍らせ、まだ帝国に明るい未来があるかと思えてたあの頃。
フッチさん。その時にカゴにのってた人間の二人に一人はもういないんですよ……。
フリック「なぁ、この竜たちはなんで全部寝てるんだ? 竜ってのはこんなにネボスケなのか?」
フッチ「・・・・・・・・・!」
ミリア「解放軍の一行が、この騎士団領になんのようですか?」
フリック「おい、おれのしつもんに答えてくれないのかい?」
ハンフリー「わたしは元帝国軍百人隊長ハンフリー・ミンツです。騎士団長ヨシュアどのと会いたい」
まてまて、会話が渋滞してるぞ。
みんなでいっぺんに話すんじゃない。
とりあえず、一行は、竜騎士の砦へと招かれます。
ヨシュアさんは、想像していたよりも若くて精悍な顔つきをしていました。
かっこいい。どうせ死ぬんだろ(終盤に入ってやさぐれがひどい)。
ヨシュア「ハンフリー! ハンフリーじゃないか、ひさしぶりだな」
ハンフリー「今日は大事な話があってきた」
ヨシュア「だいじなはなし、というと?」
選択肢「解放軍にちからをかしてほしい
ちょっと、竜にのせて」
ヨシュア「それはちょっと」
くううううっ、おふざけだと分かってもらえない。
ボケてもあまりに物足りない。
どうやら、ここ数か月というもの、竜がみんな目を覚まさないで眠っているというのです。
ヨシュア「神医と呼ばれていた、リュウカンどのにも使いをやったのですが、ゆくえ知れずで・・」
あああー、ああ。
リュウカン先生なら、ばっちり解放軍にいらっしゃいます。
早速リュウカン先生を連れてきて、ドラゴンを診てもらいます。
リュウカン先生の見立てによると、竜が眠っているのは病のせいではなく、眠りの毒によるものだそうです。
リュウカン「解毒剤はつくれるが、ざいりょうが必要だ。ざいりょうは、月下草、黒竜らん、
そしてもう一つは・・・」
最後の材料については、リュウカン先生は言葉を濁します。
なんだろうな。正気度かな、それとも友情かな。はは。
月下草をとりに、シークの谷へ。
道中ではクリスタルボールが待ち構えています。
カウントダウンのカウンターにトリガーがあるのかと思って守りに入って、とても苦労しました。
幸いなことに、相手のHPが低かったのか、ぎりぎりのところでコンティニューなしで倒すことができました。
月下草を取得しようとしたところで、ウィンディさんが現れます。
ウィンディ「よくここまで来たわね。でも月下草を持って帰らせるワケにはいかないわよ」
フリック「だれだかしらないが、こっちは苦労してここまできたんだ!」
えっ、あっ!? ひょっとすると、フリックさんは初対面か!!!
あー、えっとね。
ウィンディさんとの因縁は、いったいどうやって説明したものか……。
ウィンディ「おや、まあ 元気な青年ね。でもわたしはひんこと話をしているの。しずかにしていてね。
さあ、ひんこ。そろそろ解放軍ごっこもあきたでしょう。右手の紋章、ソウルイーターをわたしてもらいますよ。
出てらっしゃい、テッド」
テッドオオオオオオオオオオ!!!!
テッド「ひさしぶりだな、ひんこ。でも、おれだけおいて逃げるなんてひどいことするなあ」
お前、やっぱりな!!! 生きてると……生きてると思ってたんだ……!!!
テッド「さあ、 おまえに“あずけた”紋章をかえしてくれよ。おれはその紋章の力で300年もの間老いることなく生きてきたんだ。だから、それがないと・・・・・だから かえしてくれよ」
テッドさんとの約束は覚えているけど、ウィンディには渡すなと言われただけで、テッドさんに返すなとは言われていない。
なんかこいつを持っているとロクな目に遭わないし、いっそ、この紋章を渡して、楽になってしまおうかなあ。
心が折れて紋章を渡しかけたその時。
ソウルイーターを通じて、テッドさんは話しかけてきます。
テッド「ひんこ・・・ひんこ・・・。おれの声が聞こえるかい?
おれの身体は、ウィンディの支配の紋章によってすでにおれのものじゃない。そして、支配の紋章の力はやがて、おれの心も・・・ひんこ、一生のお願いだ・・・」
頼むから、主人公の一生のおねがいだから、その分生きてくれよ。
これからすることを許してほしいというテッドさん。
ウィンディ「い、いまのは・・・・テッド、はやくソウルイーターをうばうのよ!!」
テッド「ひんこ、紋章をかえしてくれよ、いやだと言うなら力づくでも・・」
それがテッドさんの真意でないのなら、ソウルイーターを渡すわけにはいきません。
ウィンディ「おや、じゃあ、テッドと戦うというのかい?
みずからの手で、父親テオをあやめ、付き人グレミオを死に追いやり、そして、こんどは友達までもその手にかけるのかい?
つみぶかいことだねぇ」
グレミオさんは、ブラックルーンに操られたオッペンハイマーさんが……。
ん? あれ? なんかおかしいな。
テッドさんはソウルイーターのせい、グレミオさんは、ひいてはブラックルーンのせいだから……。あれ?
テッド「ソウルイーター、おれはおまえと300年もの間いっしょだった。
おまえのことはよく知っているぞ・・・おまえは、その主人の最も近しいものの魂を盗み、力をましていく!」
うぉべあーーー!!!
そういうことかよ!!!!!!!!!
そうっいうっことっかよ!!!!!!!!!
しょっぱなからなんていう指輪物語押し付けてくれるんだこの親友!!!!!!!!
腹が立つほど冷静にはなれませんが、背筋が凍り付いた瞬間でした。
テッドくんは、最後に残ったその遺志で、自らの魂をソウルイーターに捧げます。
わ、私はねえ……実は君がラスボスだったりした、ほうがねえ……まだね……。
まだ……。
テッド「そんなかお・・するなよ・・ひんこ・・おれが・・えらんだことだ・・・こんどこそ・・ほんとうに・・・おわかれだ・・・元気でな・・・・おれのぶんも生きろよ・・・」
戦うんでもよかったから、もうちょっと長く話していたかった。
・
・
・
ミリア「これが 月下草ね・・・・・・・みんなが まっているわ。はやく もってかえりましょう」
あ、ミリアさんには事情分かりませんよね。
すみません、なんか。込み入った話しちゃって。
月下草を持って、砦に帰還。
物語が進むにつれて、だんだんあの世の出演陣が豪華になっていくなあ。
空中庭園
次は黒竜蘭……といったところで、単身、フッチくんがブラックとともにグレッグミンスターへ向かってしまったことがわかります。
黒竜蘭は、グレッグミンスターの空中庭園にしか咲かないのだそうです。
満月の下、夜をかけるフッチくんとブラック。
……。
操作がプレイヤーに移ります。
やめろ……っ。
私に引き金を引かせるのはやめろ……っ!!!
空中庭園で、黒竜蘭を探すフッチさん(※操作:私)。
フッチ「これがリュウカンとかいうじいさんがいってたのに似てるけど」
バルバロッサ「そうだ。それが黒竜らんだ」
フッチ「だ、だれだ!」
バルバロッサ「おまえこそだれなのだ、少年。ここが、皇帝の庭と知らぬわけでもあるまい」
現れたのは、なんと、皇帝陛下です。
フッチ「お、おねがいです。みのがしてください。
こ、黒竜らんがひつようなんです。みんなの竜を、竜の目をさまさせるために」
バルバロッサ「竜・・・・・、そうか、またウィンディが・・・・・少年よ、はやくここを出ろ」
正直言って、プレイヤーとしては、ここでフッチが倒れ、皇帝陛下とは半ばかたき討ちの形になるのだと思っていました。
思えば、今までに腐敗した帝国の現状を垣間見てはきたけれど、プレイヤーとしては、皇帝陛下本人が乱暴を働いているところをいるところは、いままで一度も見たことがありません。
どちらかと言えば、ウィンディさんの言いなりで、末端の統御ができていないという感じか。
こちらの味方になってくれたクワンダさんもミルイヒさんも、皇帝陛下に対しての忠誠を忘れたわけではありません。
テオさんだって、最後まで皇帝陛下の味方でした。
そうだよー。しょっぱな「いやです」ってかましても笑い飛ばしてくれたくらい心が広い人だったんだよ。
バルバロッサ「少年よ、早くここを出ろ。はやくしろ。わたしがやさしい気持ちでいられるあいだに、ここを出るが良い」
皇帝陛下のお目こぼしを得て、その場を飛び去ろうとするフッチさん。
そこへ、ウィンディさまがやってきます。
フッチ「黒竜らんはもういただいたよ! じゃあね! ばいばい!」
ウィンディ「口の悪い子だね。そういう子は おしおきをしなくちゃね」
無慈悲なウィンディさまの呪文に、ブラックは落下します。
・
・
・
砦で目を覚ましたフッチさん。
あ、良かった、生きてたーーーーー!!!!!
材料は3つともそろい、みんなのドラゴンは目を覚ましたようです。
うん? 3つ?
フッチ「ねえ、リュウカンさん。3つ目のざいりょうってのはなんだったんですか?」
リュウカン「それは・・・・・」
言葉を濁すリュウカンさんの代わりに、ヨシュアさんが口を開きます。
3つ目の材料は、”竜のきも”。
その心臓は、いきたえたブラックのものです。
ああ、なんてむごい……。
こうして、竜騎士たちも解放軍の味方になってくれました。
竜を失った竜騎士は、竜騎士の砦に残ることはできないようです。
フッチさんは竜騎士見習いを辞めて、解放軍に加わることになりました。
なんだか、これに関しては上手に言えないんですけれど、もしもこのゲームが、テオさんが不本意ながら皇帝に従っていたり、ウィンディさんに操られたテッドさんが主人公とのバトルの末に一瞬だけ正気を取り戻したり、黒竜蘭を取りに来たフッチさんを、皇帝陛下が無慈悲に斬りつけるような展開をするようなゲームだったら、私はここまでこのゲームを続けていられないような気がします。
まあ、そんなこと言っても、そうだったら、それはそれで遊んでる気がするけど。
なんかね、今回のことで不幸ゲージが振り切れたから、フッチくんとは友達になっても大丈夫な気がする。