Ark Noir / 箱舟のノワール

【ジャンル】リソース管理RPG
【開発】Amamori Lab さま
※PCゲーム、DL販売

私はソリティアに弱いんですよ。すごく。
毎回の引きで、クリアできるかできないかっていうバランスが最高にいとおしい。
つまるところは不思議のダンジョンシリーズみたいなものなんでしょうか。
あの辺の、1プレイコンティニューなしみたいなローグライクゲームはどうしてああも中毒性があるんでしょうね。
慣れてくると先を見据えた行動ができて、だんだんと死ににくくなっていったりするのがなお
時間に悪い……。
飽きないもので、ずーっとプレイし続けてしまいます。

ああいうゲームを延々とやっていると、ふっと我に返ったときに、なんとなく人間としての仕様というかバグめいた挙動をつかれているような心地になります。

というわけで、およそ3日ほどの空き時間をずっとDLsiteで購入したPCゲーム「Ark Noir / 箱舟のノワール」へと捧げていました。
とっても楽しかったです!

「Ark Noir / 箱舟のノワール」は、沈みゆく移民船で、逃げ出した資源動物らを退けながら脱出艇を目指すゲームです。

選べる主人公が3人いて、それぞれキャラ性能によってまた違ったプレイが楽しめるのですが(戦闘型、バランス型、幸運型)、慣れてきてからのお気に入りは政治家のご令嬢のカトリーヌさんです。
幸運値をためまくって敵から逃れ、アイテムを漁って拾い集めた手榴弾をボスに投げつけるプレイングがたっまんない。
「あ、これ、勝てる」と手札を比べて確信めいた希望が訪れる瞬間が、最高に楽しいです。

このゲームは、引きの要素がものすごく楽しかったですね!
アイテムはすべて消耗品なのですが、とはいえ、強い武器は持っているだけで基礎能力値が上がったり、トレードオフがとてもよくできていて、毎回運がよかったなあ、だとか、悪かったなあ、とは思うのですが、不思議とそのことでイライラしないゲームした。
確率でぱっとレアアイテムやレアParkが取得できるチャンスがあったりして、いつでもわくわくしていられます。

不確定要素を収束させるのとは別に、プレイするにつれて実績が解除されてゆき、開始時から取得できるParkが増えていくので、やってるうちに能力が底上げされてキャラクターが強くなるなあ、という実感がありまして、これがまた良い……。
サソリが出たら反射的にびくついていたころが嘘のようだ。

初期開始時のParkは少ないほうがスコアが上がるので、あえて制限プレイするのも楽しそうですけれどもね。私は対人ゲームでもない限り、そして見れるテキストが増えない限りはどんな卑怯なプレイも自重しません。はっはー。
あっ、たまに、ロールプレイで強いスキルを使わないことも、弱いスキルをとることも、とてもとても大好きですけれどね。

これはめったにない、とても良質な一人用のボードゲームに感じる満足感かもしれない……。

キャラクターの口数は限られているのですが、くどすぎず雰囲気を壊さない叙述が非常に好きで、その中から背景を想像するのがとても楽しいです。
また、主人公たちだけでなく、NPCも非常に魅力的でして、とても良いんですよ……。
各主人公ごとに知り合いがいて、イベントの細部や反応が違ったりして非常に楽しいです。
カロリーヌさんの妹はお姉ちゃん相手だと敬語が取れて信じられないほど可愛いし、ブルーノさん相手のモーリスさんの打ち解けた表情がたまらないし、アルベルトさんは同業者のヴィラさんが口調とは裏腹に冷たい人ではないとわかっていて、そんな関係性がサイコーですね。

NPCに積極的に加害することはないまでも、見捨てたり、あるいはいっぱいいっぱいで見捨てざるを得なかったりする場合があって、それごとにエンディングが変わってくるんですが……、それもまた楽しいです。
悪人になり切ったロールができるというよりは、仕方がないと言い聞かせて切り捨てていく、というゲームですね。

私、カロリーヌさんで、これは「妹救出イベント」の演出だと別のキャラで分かっているのに、幸運値が足りなくて助けられなくてスルーするしかなくて、どうしても続けられなくて泣く泣くやり直しました。

このクラシックで美しい絵柄がまた最高に好みなんですが、とりあえず「メカメカしいパワードアーマーを装着した物理攻撃型特化の天才少年の警備主任(立ち絵では顔は見えない)」とか見たい人は黙って遊んでください。
損はしません。

***

全体的に難点は全くないのですが、強いて言えば楽しかったのでもっともっと遊びたかったなあ!
でも、5ステージっていうのがノーリセットの緊張感としては非常にちょうどよかったです。

このゲームがものすごく流行って、別の媒体でリメイクとかされて、エンディングやステージが増えたりしないかなあ。
というのもぜいたくかなあと思うので、素直に次回作を待つ構えです。
このお値段でこれだけあれば十分すぎるほど十分だろうよ……。

それぞれの主人公のグッドエンドはどれも最高にそのキャラらしくて好きなんですが、私が一番好きなエンディングはキャラエンドではなく、やや特殊な条件下で発生するエンディング「最後の希望」なんですよ。
言ってしまえば、攻略の途中、どうしようもない膠着状態になったので、ひとりでも助かる可能性のある少女のみ無理やり逃がす……、という決断をするエンディングなんですが。
海に沈む描写がとてもきれいで、美しかった……。
ゲームとしては間違いなくゲームオーバーで。でも、その結末がね……余韻がね……たまらないんです……。

2018.1.24
(前のブログに乗せていた感想を再掲)