COSMO EAGLE 樹液を分けてくれる人に悪い人はいない

【ジャンル】大人向け乙女ゲーム
【配布元】COSMO EAGLE(ふりーむ)
【制作】モカ様


例えば、Elonaを「チュートリアルで人肉を食べらさせれるゲーム」と紹介するのは間違ってはいないとしても全てではないし、冠を持つ神の手を「屋上から攻略対象を突き落とすことができるゲーム」と紹介するのは言葉が足りなくて、ちょっともったいない気もします(万が一この紹介で「あっ、それならやってみようかな?」と思った人はきっと千年に一度の逸材なので、今すぐ冠の神の手をやってほしい)。
たしかにできることはできるけれども、もっと、私はこの……ワンシーンだけ抜き出した面白おかしさだけじゃなくて、しっかりした世界観があって、細やかな登場人物の思惑があって、選択肢やパラメーターのひとつひとつの積み重ねをして、システムとの兼ね合いのもとに鮮やかにやっているわけですよ。いや、もちろん、ただのバッドエンドにとどまらない殺害エンドも魅力の一つだけどもっと他にも……。
Elonaに関してはプレイ時間はゆうに3桁時間くらいにはなってそうなんですけれど、どうして人肉を食べさせられなくてはいけないのかはいまだに分かりません。
もうちょっとちゃんと言うと、別に食べないこともできるし、望めばパーティー会場で本人のステーキを食べることも可能なところがElonaの懐の広さだと思います。

だからこう、1シーンを取り上げて「このゲームはここがこうだ!」って言うのはあまりフェアじゃないと思うんですが……、それに至るまでに、背景に、素晴らしい、いろいろな出来事があるわけなんですけれど……。

それを踏まえて聞いてほしいんですが、おやつ禁止令が下されて、お腹のすいているヒロインに樹液をくれる人は滅茶苦茶いいひとだと思いませんか?
私も、古今東西の恋愛ゲームについて語れるほどやってるわけじゃないんですが、今まで誰かに樹液をおごられたことってあります!?

いや、冗談抜きで、このCOSMO EAGLEの中で私が最高に……好きなシーンの一つなんですが、何度見返してもほんとにこの気遣いが本当に微笑ましくて……しかもおやつになるように、パンまで持ってきてくれるんだから……! 最高でしょ……!?
しかも大佐なので、権力があるので「この船で最高権力者である私が許す」と言って樹液を許可してくれるんですよ。お茶目……!
こんなに強固なバックグラウンドに権力があって、樹液を舐めさせてくれることってあります……!? しかもすこぶるかっこいいんですよ!!! あと強い!!!
何かきらきらしたものを見せてくれる少年のように、心を込めて樹液をおごってくれるんですよ。滅茶苦茶真面目に……。
ロマンチックじゃないですか!?
あと、主人公のココロちゃんもこれに大喜びなのが嬉しいです。

あっ、勘違いしないで欲しいんですけれど私は樹液をくれる人ならなんでも好きってわけじゃないんですよ!
樹液をくれる人が好きだというのは自分でもついさっき気が付いたので全く何を言っているか自分でもわかっていませんが、おなかがすいていて、おやつが食べたいな、って思っていて、ほんとうに樹液が必要なときにそっと樹液を分けてくれるひとが好きです。
すごく両思いですよ。

おやつ禁止令を下されたのは主人公のつまみ食いが原因なので、自業自得でもあり、それを甘やかしたいというエゴがあって……それを自覚しつつも、樹液をおごってくれる……。この絶妙なニュアンスは伝わるんでしょうか? 最高じゃないですか?


COSMO EAGLEでは主人公(可愛い)が、ことあるごとにデブデブおデブちゃん言われまくるんですけれど、私はねー、なぜか全然平気です……。
あ、心遣いができている出会ったばかりの人は言わないとか、きっと、この仕組みについて考えると、すごく細かい表現とか、力の作用が事細かに作用していると思うんですけれどね!
少なくとも私はすっごく好き!

たとえば先の、主人公が樹液を分けてもらうようになった「おやつ禁止令」にしろ、決して「食事禁止令」ではないわけなんですよ! しっかり食べておやつ抜き、なんですよ!
この絶妙なラインがすごく好きなんですよ。人権を感じる〜〜〜!!!
なんか誰かを好きになったから「痩せてね」、とか「痩せたから好きになる」、とか、条件付きの愛じゃなくて、あるがままを受け入れる度量があるというか……。
ココロちゃんの方も、相手が相手のままくっついててすごい好きなんですよね……。
ベアピちゃんがオネエ言葉のままお付き合いしているのとか、最高に好きなんですよ!

人に迷惑をかけない性質は、卒業するものじゃなくて、相手に合わせてもいいけれども、そのまま持っていても差し支えないというような取り扱いが見えるというか……。

ええっと、何が言いたいかっていうと、きっとレーベ様は、もう、望めばずっとずっと樹液をくれるし、この世界はそれを許してくれるだろうと思えていて……。
それも馬鹿みたいに毎日くれるわけじゃなくて、欲しい時にスッと「これが好きだったかな?」とか、時期だからとか、思い出話のおやつに、とか、きっとそういうタイミングで樹液をくれるであろうというのが……。とてもわかるので、その点を総合的に踏まえたうえで……樹液をくれるので、レーベさんはとてもいい人だと思います。
ここまで書いて気が付いたけどこれレビューじゃなかった、感想だった。
えーと、樹液をもらいたい人は是非プレイしてみてください!

2019.1.8