バディサスペンスTRPG用 フタリソウサ用シナリオ『最期で最初の事件』


システム:フタリソウサ
傾向:ほのぼの~しんみり、ロールプレイ寄り
難易度:チュートリアル
所要時間:テキストでおよそ2~4時間くらい
その他:GMP(GMが一人担当する)前提

どんなシナリオ?

GMP(GMが一人担当する)前提の初心者向けシナリオです。
知ってたカードが1枚しかないので、最速1サイクルで終了します。

最初の最初にキャラメイクのついでにやる雰囲気チュートリアルシナリオくらいの位置を目指しています。

TRPGの雰囲気を感じつつ、キャラメイクをしてダイスを振る練習をして、なんとなくフタリソウサのルールを知ってロールプレイをするのが目的です。

以下、GM向け概要







概要

捜査リミット:2
捜査困難レベル:2
担当者の名前:PLの名前のみにしてもエモーショナルかもしれませんね。
捜査の障害:相棒が透けている

シチュエーション

相棒と連絡のつかないまま、時間だけが過ぎていた。
一体何をしているんだろう?
あなたの枕元に立ったのは、――『幽霊』となった相棒だった。

というわけで、調査の障害は「相棒が透けている」です。
※後述しますが、死んでいるわけではありません。

ロケーション

指定なし。
リアリティを追い求めるなら、相棒が失踪した場所は、拠点から離れている方がいいかもしれません。
GMPが身元不明者として病院に収容されている必要があります。

登場人物

杉村ホロビ……相棒が追いかけていた事件の容疑者。
見た目は凶悪犯そのものの風貌だが、ちんけな下着泥棒である。
下着ドロが市民の安全を脅かす凶悪な犯罪であることは間違いないが、杉村ホロビは臆病で、とりあえずナイフを振るってくるようなタイプではない。

真相

相棒は連続下着泥棒を追いかけており、
その過程で派手に転倒し、意識不明になってしまった。
身元不明者として、今は病院に収容されている。

そのうちに、どうにも生き霊となって現れてしまったようである。

犯人

相棒本人か、原因として「杉村ホロビ」をあげてもよい。
幽霊の件は、真相を暴けば(実は生きていることを指摘すれば)元に戻る。

注意

しょっぱなから相棒が死んでいる(かもしれない)という人を選びそうな出オチシチュエーションなので、好きそうな相手に回してあげてください。

知ってたカード

【知ってたカード】
助手は連続「①下着泥棒」事件を追っていた。
容疑者「②杉村ホロビ」を追いかけるうちに、「③ベランダの3階から転落」した。
『④よく似た人物がカント総合病院に入院している』。

【知ってたカード・ブランク】
助手は連続「①」事件を追っていた。
容疑者「②」を追いかけるうちに、「③」した。
『④』。

たまり場フェーズ

まだ事件は発生していません。
いつものように、和気藹々と過ごしてください。
内容は言えないが、すごいヤマを追ってる……みたいなフラグを立てておくと面白いかもしれません。

事件発生フェーズ

ゆくえをくらまして幽霊となった相棒が現れます。
(枕元だったり、あるいは思い出の場所だったりするでしょう)。
相棒の身体は透けており、明らかに普通ではありません。

自分は死んでしまったのだろうか?
死んだとするなら、事件を解決して欲しい。
GMPは頼みます。

・記憶が曖昧
GMPの記憶は曖昧で、自分の身に何が起こったか分かっていません。
ただ、推理が良い方向に進みそうだったら「なんとなくそうだった気がする」「思い出してきた」などとうっすら分かっている風にしてもいいです。

・実体の有無はまちまち
実体でなくては捜査時に困難となることがあるでしょう。「すごくがんばったら少しだけ実体になれる(が、余裕を1消費する)」としておきましょう。

初動捜査

「実は生きていた」ことを匂わせるなら①の「下着泥棒」、まだ引っ張るなら②「杉村ホロビ」を渡してあげましょう。

捜査フェイズ

他のキーワードを手に入れ、「フタリソウサ」を行うと、病院の一室にたどり着きます。
カント総合病院に、身元不明の人物が入院しているそうです。
うまく事情を説明すれば病室に通されるでしょう。
病室のベッドには、GMPとそっくり同じ人間が寝ています。
脈はきちんとあり、「どうして起きないのかわからない」と医師も看護師も首をひねっています。

・まだ生きているのではないか
をにおわせてください。

真相フェイズ

真相フェイズです。GMPとPLが相談して決めますが、特に思いつかない場合は相棒GMPが話を振ります。
・自分は生きているのか? はたまた、死んでいるのか?
真相は、下着泥棒を追いかけていたGMPが落っこちてけがをしたというものです。
相棒本人か、原因として「杉村ホロビ」をあげても構いません。
幽霊の件は、真相を暴けば(実は生きていることを指摘すれば)元に戻ることでしょう。
元に戻るための、何らか面白い方法を考えてもらっても楽しいです。

迷宮入りしちゃった……

・なぜか分からないが、ぶらっと帰ってきた。あるいは、そのまま「幽霊探偵(助手)」として生きていくのもまた一興かもしれませんね。

改変

基本的に自由に改変してください。

コミカルな雰囲気を撤廃し、「凶悪犯に刺された相棒が力を振り絞って依頼しに来た最期の事件」としてもいいかもしれません。
相棒の間抜け感が軽減されますね。
なんなら、実際死んでいることにしても構いません。
「命をつないでいるのがやっとの状態」であり、事件を解決すると相棒が満足して息を引き取るわけですね。
やっても構いませんが、チュートリアルシナリオなんで……ほらあ~、相手は選ぼうね! ね!

ムリヤリハンドアウトを渡すと2PL+GMでも遊べなくはありませんが、作ったキャラクターが死んでいると言われるとビックリされると思うので、 あらかじめ幽霊役のほうに話を通しておくか、何でも許してくれる相手を選んでやりましょう。

素敵なTRPGライフを!

余談

タイトル名は、チュートリアル用シナリオなので、タイトルを「最期で最初の事件」としています。
一緒に遊んでくださった柳瀬さん、ありがとうございます!


2022/9/11

https://bouken.jp/pd/2s/
フタリソウサ 公式サイト