”クロウラー”たち キャラクター紹介

『地下への情景』のひと(?)たち

アマデオ・ブリンツ
クロウラーの基礎を築いた魔術師。
いろいろと過敏な時代に魔術師であると捕えられるが、ビンゴ。
どうしてうっかりばれてしまったのだろうか。
晩年はたびたび寂寥感の波に飲まれ衰弱。
ロマンチストの長生きは人生の後半からが辛かった。

彼のシンボルはランタンとツルハシ。
クロウラーとは限らないが、彼の信奉者も世界のどこかにいるのかもしれない。
イマイチ彼らがなにをやっているかわからないのは本家と同様。


モロトフ
堅実なコソ泥。
アマデオは彼をかけがえのない友人だと思っていた。
モロトフは別にそうは思っていなかった。 数年間アマデオの気まぐれに付き合っていたが、飽きたのでとっとと地上に帰った。
賢明。

『アマデオを継ぐもの』のひと(?)たち

シャールカルシス
歴代クロウラーの中でいちばんの開拓中毒者。
じぶんのスペースで陣地を拡大するのが大好きな貯蓄体質。
しぶとくマイペースに開拓を続ける。

楽園計画の一環として、次代インゲラムと数人の子どもたちをを養子にとる。
肝心の育児の成果はいかほどだったのかはなんともいえない。
アマデオとの仲は良くも悪くもなく、晩年は住みよいテリトリーを築くことだけに躍起になっていた。

『享楽!享楽!享楽!』~『禁じ手』のひと(?)たち

インゲラム
楽観的でヒステリー気質の魔術師。
シャールカルシスの手で育て上げられたが、家族についての話は地雷だ。
独創性がないせいかたいしてぱっとしない能力の持ち主。でも美女、あるいはハンサム。

精神面には多く問題を抱えていたが、インゲラムの下には不思議と多くの人が集まった。みんなヤバかった。
細かいことにはこだわらないタイプ。
酒宴の席で、愛弟子マーリストスの炎によって焼かれて死亡。
インゲラム亡きあと、クロウラーはかなり混乱した。
もともとそんなには整然としていなかったけど。

マーリストス
野心を持った軍人魔術師。
最も精力的なクロウラーだったと思う。
彼の手によってクロウラーのすみかの壁は赤く染まった。
彼もまた、インゲラムの弟子であるバーナードによってこれまた若くしてこの世を去っている。

なにごとにも手を抜かない几帳面な人間で、数多くの安定した術式を編み出した。
礼儀は正しいが義理にはさして厚くない合理主義者。
そのあたりの潔さは確かにクロウラーの人間だった。
あまり友達がいのない奴。

バーナード・ジョラゴン
クロウラーの古株、インゲラム信奉者。
通称ジョランちゃん。
インゲラムを超える魔術師だったが、慕って師事。しかしインゲラムがマーリストスによって焼き殺されてしまった一件で、クロウラーを去る。
マーリストスに術で敵わないと見るや、傭兵となり身体を鍛え上げて槍で突き殺した。
魔術師の存在意義に根本から疑問を投げかけて行った罪深い男。
なせばなにごともなるものだ。

外では名乗らず、兜を脱がず、『覇王』と呼ばれ、いろいろと胡散臭いアイテムが残っている。

『書類に埋もれて』~『クロウラー事件と魔術師たち』のひと(?)たち

デボラ・バジョナ
アカデミーの頭領争いに敗れたところに声がかかり、空白となっていたクロウラーでのトップの座を手に入れたおじいちゃん。
基本的には日和見人間なのだが、どうも時々はりきるらしく、思い付きで喧嘩をふっかけるために詰めが甘い。

クロウラーの改革の途中、事件に巻き込まれ、志半ばで姿を消してしまう。
その心は良くも悪くも弟子のルディに受け継がれているようだ。

アスタ・グレン
デボラの補佐。アカデミーの有望株だったが、自ら志願してクロウラーへ潜る。地上では、マーリストス派として派手に名を馳せていた過去があるらしい。彼もまた、破壊魔法に精通している。
デボラはアスタを次代に指名しなかった。
クロウラー事件でののち、彼もまたどこかに姿を消した。

ヴァヴィロヴァ
マーリストス時代からクロウラーのすみかで好き勝手に商売をしていたが、デボラの目に止まり出入り禁止を喰らった魔術師。彼はとっとと外に目を向け、新しい商売にいそしんだ。
次代のルディと決裂し、あまり仲は良くない。
魔術のほか、海運業に手広く精を出している。

ルディ・ミットリスフェン
24の若き身空で、デボラに引き続いてクロウラーの長となった。
どんまい!
あまり大きなことをこなすことに向いているタイプではなく、しかし投げ出せるほど無責任でもない損な男。きりきりと胃をいためつつもクロウラーでの任にあたっている。
知らず知らずの間に妙に信頼を集めていることもあるが、本人には迷惑だというはなし。

現在、御年は73。
かなり潔癖のきらいがあるが、徹底的に残酷になりきれないのは師ゆずりの詰めの甘さゆえか。